このタイトルと出会ったとき、帯を読んだとき、「デビュー作」という以外、さしたる期待もなく、手に取った本でした。
…よくある青春系かしら?
アオハルなんて、何十年前の話だろう。断片すら思い出せないんですけど。
青春物語を読むには、年を取り過ぎているという、手に取ったことへの後悔。
…理解しながら読むことができるかな?
ジェネレーションギャップなんかも含めて。
これは、ある高校3年生たちの物語。
プロローグの最後が、
「死にたくないなあ」
ですか。まあ、そうでしょう。オバチャンの心は、こんなことくらいでは、もちろん、「えっ?」とはならない。
そういえば、帯に
「その歌声に、涙する。」
ってあったな。
…泣けなかったら、人間失格?いや、年齢のせいにしよう!!
なんて、自嘲気味に読み始めました。
第一章は、新学期の教室から始まります。
なぜ、主人公は、「2度目の高校3年生をやる」のか?
そう、帯にあるように、主人公の再生物語でもあります。
亡くなった彼女と向き合う。
人って、いつかは前を向いて歩いていかなければいけない。
生きている、遺された人の宿命。
一進一退してもいい。だけど、いつかは。
どのような過程を経て、再生していくのか。
「最初に話しかけてくれたひととは、ちゃんと会話をする。そう決めていた。」
「そう決め」た意味も。
不器用に、だけど、真に主人公を支える友人達。
…後半、泣きっぱなしでした。
読み終えて、さらに、涙が溢れてきました。
いいじゃん、アオハル。
ぜひ、読んでいただきたいです!!
ご覧いただきましてありがとうございました(jannemammy)
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