【野崎まど know 早川書房 2013年】今後実現化するかもしれない!?少し未来の物語。

ブログ

私たちは、常にいろいろな情報を取得しながら生きています。情報がなければ、今の世の中を生きていくのはかなり困難だ、と言っても過言ではありません。

舞台は、2083年の京都。超情報化社会の真っ只中。

6歳になると、人類は、電子葉を植えつけられます。電子葉とは、脳副処理装置。脳の中で情報を素早く処理できるだけでなく、モニタリング、非接触介入もできる。脳の中に、パソコンを入れるようなものです。情報取得が便利な一方で、個人情報も公開されることになるります。

主人公の御野・連レルは、その電子葉の生みの親、道終・常イチの教え子。教え子と言っても、1週間だけの師弟関係。御野が、中学生の時に偶然参加した、プログラミングのコンテストを主催した研究室の教授が道終だったのです。

ある時、大人になった御野は、道終の造った電子葉の中にミスを見つけました。それも1カ所ではないのです。

…これは、ミスではなく、先生が残した暗号、僕にしか解けないメッセージだ。

それに気づき・解いた御野は、ある少女と4日間を共に過ごす事になる。

失踪した道終を、14年間ずっと追い続けてた御野。再び探し始めたことによりいろいろなことに巻き込まれていきます。

こういうSF系の物語って、実はあまり読まないジャンルなんです。

自分では選ばないジャンルの物語って、楽しみでもあり不安でもあるんですが、これは時間を忘れて読み耽るほど、引き込まれました!

この話は、情報を手に入れる楽しさと便利さが描かれいるとともに、情報化社会の闇に一刀を入れる話だとも思います。

また、情報化社会がベースの話しでありながら、生と死についても触れられた箇所があります。

情報と生と死。一見対極関係にありそうだけど、作者が語りたかったこと、いや、知りたいことなのかもしれない。

全体的に、少々想像力を要する話だと思います。特に物語の結末部分など…(ネタバレになるのであえて伏せさせていただきますが。)

起こるいろんな事象、知ルのセリフの意味を「想像しながら何度も」読み返していただきたい本です!

ペット(動物)にマイクロチップを装着する時代です。

目的は違えど、人類が「電子葉」を装着する時代がやってくるかもしれませんね!?

ご覧いただきましてありがとうございました(jannemammy)

コメント

タイトルとURLをコピーしました